日本を代表するクラシックホテル、富士屋ホテル。
明治中期の建物に現在でも宿泊できる宿はとても珍しい。
2020年完成したリニューアルを機に、徹底調査！

初代フォレストロッジの歴史

明治20年、現在のセブンイレブン宮ノ下店付近に別荘として建設された。
明治末に現在のフォレスト館のあたりに移築され、増築・減築を繰り返して昭和35年まで使用された。
資料が非常に少なく、不明な点が多いためわずかな材料で推察を進める。
まず明治20年に15部屋建設された記録は残っている。
そして部屋番号からすると、1891年の本館で56号室まで使われてから
1906年の西洋館で85号室から、となるまでの15年間に、28部屋分番号が空いている。
本館と西洋館の間に建設されたものが無いことから、すべて増築フォレストロッジの番号であると推測する。
明治45年の時点では94室あることが記録されており、110番まで使っている西洋館に対して、16部屋足りない。
昭和31年時点では34～38,57～60,73～83が残存していたことから考えると、

明治 20 年に 23 ～ 37、明治 24 年までに 38、明治 24 年～明治 39 年に 57 ～ 83 の計 43 部屋を建設し、
明治 24 年～明治 45 年に 23 ～ 26 と、27 ～ 33、61 ～ 72 のうち 12 部屋、計 16 部屋が減って 27 部屋となり、昭和 12 年に 7 部屋を減らして
34 ～ 38、57 ～ 60、73 ～ 83 になったとすると数字が合う。

初代フォレストロッジの年表

明治20年(1887) 和風建物二棟竣工、15部屋(23～37号室？)
～明治24年(~1891) 1部屋増築(38号室？)
～明治39年(~1906) 28部屋増築(57～83号室？)
～明治45年(~1912) 16部屋減
大正12年(1923) 震災、当初から温水暖房のため煙突被害はなし
昭和10年(1935) この年の時点で27室との記録あり
昭和12年(1937) 一部を仙石原ゴルフクラブハウスへ移築、7部屋減
昭和31年(1956) この年の時点で20室との記録あり(34～38,57～60,72～83)
昭和35年(1960) 解体

旧番号	旧分類	旧バスタブ	扉上窓	新番号		建設年
23[1]		×	？	解体		1887
24[1]		×	？	解体		1887
25[1]		×	？	解体		1887
26[1]		×	？	解体		1887
27		×	？	解体		1887
28		×	？	解体		1887
29		×	？	解体		1887
30		×	？	解体		1887
31[1]		×	？	解体		1887
32[1]		×	？	解体		1887
33[1]		×	？	解体		1887
34	1500	×	×	解体		1887
35	2300	？	×	解体		1887
36	1500	×	×	解体		1887
37	1500	×	×	解体		1887
38	1500	×	×	解体		1887-1891
57[1]	1300	×	×	解体		1891-1906
58	1100	×	×	解体		1891-1906
59	1100	×	×	解体		1891-1906
60	1400	×	×	解体		1891-1906
61		×	？	解体		1891-1906
62		×	？	解体		1891-1906
63		×	？	解体		1891-1906
64		×	？	解体		1891-1906
65		×	？	解体		1891-1906
66		×	？	解体		1891-1906
67		×	？	解体		1891-1906
68		×	？	解体		1891-1906
69		×	？	解体		1891-1906
70		×	？	解体		1891-1906
71		×	？	解体		1891-1906
72		×	？	解体		1891-1906
73	1400	×	×	解体		1891-1906
74	1400	×	×	解体		1891-1906
75	1400	×	×	解体		1891-1906
76	1400	×	×	解体		1891-1906
77	1700	×	×	解体		1891-1906
78	1400	×	×	解体		1891-1906
79	1400	×	×	解体		1891-1906
80	1300	×	×	解体		1891-1906
81	1300	×	×	解体		1891-1906
82	1300	×	×	解体		1891-1906
83	1100	×	×	解体		1891-1906

DX…Deluxe Twin

TW…Historic Twin